イヌ(犬)
概要
犬(イヌ)は、哺乳動物の一種で、人間に最も近い関係を持つペットのひとつです。犬は古くから人間と共に生活しており、狩猟や警備、家畜の番など様々な用途に利用されてきた。
現在では、主にペットとして飼われ、愛される存在となっている。
表記:犬、狗、戌、イヌ、いぬ
他言語での表記
英語 | dog | ドッグ |
イタリア語 | cane | カーネ |
スペイン語 | perro | ペロ |
ドイツ語 | Hund | フント |
フランス語 | chien | シャン |
イメージや象徴
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犬(イヌ)には、「忠誠心」「家族」「可愛げ」「勤勉」などのイメージや象徴的な意味があります。
キリスト教・聖書におけるイメージ
敬虔なドミニコ会修道士は「主の番犬」と呼ばれ、異端者(狼に例えられる)と激しく争った。
犬は、悪魔の化身である猫と対比される。
宗教画において、夫への貞節の象徴として、女性のそばに犬が描かれることがある。
また、婚姻を誓う場面にも犬が描かれることがある。
忠誠心、信頼
犬は飼い主に忠実で、常にそばにいて支える存在であることから、忠誠心や信頼、献身の象徴とされることが多い。
主の墓守をする犬の話が多く残っている。
家族、友情
犬は家族や友達の一員として迎えられることが多く、その絆は非常に強い。
また、犬同士の友情や絆を描いた作品も多く存在する。
可愛げ、癒し
小型犬や子犬はかわいらしく、ほかの動物や人間から癒しや愛される存在として扱われることが多い。
「子犬のような瞳」「犬のようにじゃれつく」など、純朴さや活発さの形容としても用いられる。
勤勉、支援
犬は、全般的に高い知能を有する。品種によってはより優れ学習能力を持つ。
特定の犬種は、農作業や狩猟の補助、障害者の支援など、人々の生活を支える役割を果たす。
そのため、勤勉さや支援の象徴とされることがある。
蔑称
人に対して「〇〇の犬」という表現が蔑称して使われることがある。
これは、犬が人間に従順であることや、従順すぎて自己主張ができないことを暗示している蔑称である。
また、犬は人間に対して忠誠心が強いという特徴もあるため、その忠誠心を悪用されたり、虐待されたりすることがあることから、犬に関する表現が否定的に使われることがある。
しかし、犬自体にはそれ以上に多くの良い特徴や魅力があることは言うまでもない。
関連作品
犬(イヌ)が、モチーフやシンボルとなった作品を紹介します。
A Jack in Office(絵画)
イギリスの画家サー・エドウィン・ヘンリー・ランドシーアの作品。
この絵は、ジャック・ラッセル・テリアがテーブルの上に座り、他の犬に食べられないように食べ物を守っていることから、権力や政府から不公平な扱いを受ける人々の様子を隠喩していると考えられている。
ジャック・ラッセル・テリアは太るほど食べ物にありつけられ、他の犬たちはひどく痩せていおり、一口でも食べようとテーブルの周りをうろついている。
Diogenes(絵画)
フランスの画家・彫刻家のジャン=レオン・ジェロームの作品。
犬儒学派(キュニコス派)のディオゲネスが、思想に則り犬のような生活を送っている様子を描いている。
ディオゲネスは貧しく生きることを選び、社会的慣習を無視して、食事や排せつ、自慰も公衆の面前で行ったとされる。
犬は、ディオゲネスの哲学である犬儒学派の象徴である。
ハチ公物語(映画、小説など)
忠犬ハチ公として知られる秋田犬ハチ公の実話をもとにした物語。
ハチ公の忠誠心や愛情深さ、そしてその純粋な心を通して、人と犬との絆や家族愛、死と再生などを描いた感動的な物語となっている。
また、秋田犬という日本の伝統的な犬種にも注目が集まり、秋田犬ブームを巻き起こすきっかけともなった。
犬と私の10の約束(映画)
2008年に公開された日本映画で、『犬の十戒』をモチーフとしている。
犬のしつけや飼い主とのコミュニケーションを通して、家族や愛情、命の尊さなど、大切なことを教えてくれる感動作品として人気を集めた。
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