ヴェロニカ(Veronica)
概要
ヴェロニカ(Veronica)は、ギリシャ語名の「Pherenike(勝利の担い手)」が由来とされる女性名です。
日本語では「ベロニカ」と表記されることもあります。
イメージや象徴
『考察事典』おすすめの一冊
英語圏で使われる約1800の人名を収録した事典です。
ギリシア語、ラテン語、ヘブライ語、ケルト語、ゲルマン語などかあら、その人名の歴史を探究します。
人名の由来や意味について調べる際におすすめの一冊です。
ヴェロニカ(Veronica)には、「勝利」「強さ」「真の姿」「聖ヴェロニカ」「美」「優雅さ」などのイメージや象徴的な意味があります。
勝利、成功
ヴェロニカはギリシャ語の「Pherenike」に由来する名前で、「勝利の担い手」や「勝利をもたらす女性」という意味を含んでいます。
そのため、ヴェロニカという名前には「勝利」「成功」「強さ」など、ポジティブなイメージがあります。
真の姿
ヴェロニカは、ギリシャ語の「Pherenike」に由来する名前ですが、スペルはラテン語の「vera icon(真の姿)」の影響を受けたと考えられています。
そのため、ヴェロニカという名前には「真の姿」というイメージがあります。
vera icon(ヴェラ・イコン)は、イエスの顔の像を描いた布として知られており、この聖遺物は後述の聖ヴェロニカの伝承に深く結びついていますが、その起源には異説もあります。
聖ヴェロニカ(Veronica)
聖書外のキリスト教の伝承によれば、聖ヴェロニカはエルサレムの敬虔な女性(未亡人)で、イエスが十字架を背負ってゴルゴタの丘へ向かう際、彼の額の汗を拭くために自身の身につけていたヴェールを差し出したとされています。
イエスはそのヴェールで汗を拭いた後、ヴェールにはキリストの顔が奇跡的に浮かび上がったとされています。
このヴェールは「ヴェロニカのヴェール」とも呼ばれており、絵画や彫像で聖ヴェロニカはヴェールを手にした姿で描かれています。
そのため、「ヴェロニカ」という名前は、キリスト教の信仰と結びついた象徴的な名前だと感じられます。
皇女ベルニケ(Berenice)
ユダヤのヘロデ朝の皇女で、ベレニケとも呼ばれます。
新約聖書中の一書の『使徒言行録』にも登場します。
数日たった後、アグリッパ王とベルニケとが、フェストに敬意を表するため、カイザリヤにきた。
使徒言行録 25:13
美、優雅さ
有名な女優やキャラクターの印象から、ヴェロニカは「美」や「優雅さ」と言ったイメージがある名前です。
1940年代に活躍した伝説的女優「ヴェロニカ・レイク」
アメリカの映画や舞台、ドラマなど、フィルム・ノワールのファム・ファタールとして活躍した女性。
美しいブロンド、ファム・ファタールさ、ミステリアスな雰囲気の印象が強く、今でも根強い人気があります。
1942年の映画『奥様は魔女』の魔女ジェニファー役でも有名です。
アーチー・コミックの「ヴェロニカ・ロッジ」
『アーチーズ』に登場する黒髪の美しい若い女性で、高価な流行ファッションを好むキャラクター。
「コミックスで最もセクシーな女性100人」リストにもランクインした。
保安官の娘「ヴェロニカ・マーズ」
2000年代にヒットした青春ミステリーテレビドラマ「ヴェロニカ・マーズ」の主人公である女子高生。
ある事件をきっかけに平凡な生活から一転、「毅然とし復讐する」ことをモットーとして生きる。
ハーブの名前
ヴェロニカ(ベロニカ)は、小さくて鮮やかな青や紫の花を咲かせるハーブの名前でもあります。
関連作品
ヴェロニカ(Veronica)が、モチーフやシンボルとなった作品を紹介します。
聖ヴェロニカ(絵画)
フランドルの画家ハンス・メムリンクの作品(1470年頃)。
イエスの顔が浮かび上がったヴェールをもつ聖ヴェロニカを描いています。
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