タルタリヤ(Tartaglia)

目次

概要

タルタリヤ(Tartaglia)は、イタリア語の「吃音者」を意味する名前です。
日本語では、タルターリヤとも表記されます。

他言語での表記

英語Tartagliaタルタリヤ
イタリア語Tartagliaタルタリヤ
スペイン語Tartamudearタータムディア

イメージや象徴

『考察事典』おすすめの一冊

英米人名語源小辞典

英語圏で使われる約1800の人名を収録した事典です。

ギリシア語、ラテン語、ヘブライ語、ケルト語、ゲルマン語などかあら、その人名の歴史を探究します。

人名の由来や意味について調べる際におすすめの一冊です。

タルタリヤ(Tartaglia)には、「吃音」「喜劇」「仮面」などのイメージや象徴的な意味があります。

吃音

吃音(きつおん)は、発音障害の一種で、言葉を発するときに音がつまったり、繰り返したり、延ばしたりする症状を指します。
神経や筋肉の障害、心理的なストレスなどが原因となることがあります。

タルタリヤは、イタリア語の「吃音者」を意味する名前のため、「吃音」のイメージがあります。

即興劇のキャラクター

Maurice Sand, “Tartaglia the stutterer (1650)”

タルタリヤは、 コメディア・デラルテのキャラクターの一人です。

コンメディア・デッラルテ(Commedia dell’arte)は、16世紀にイタリアで生まれた風刺喜劇で、演者たちがあらかじめ設定されたキャラクターに扮して、即興で演じることが特徴です。
演者たちは、マスクをつけたり、道化師のような奇妙な衣装を身に着けたりして、コミカルな動きやダンス、ジェスチャーを駆使して観客を笑わせます。

タルタリヤは、古くから登場するキャラクターで、遠視で吃音、付け鼻、帽子、マント、ブーツ、長い剣などが特徴です。

タルタリヤは、下層労働者階級の代表的キャラクターですが、中・上流階級(医者、廷吏、弁護士、公証人、化学者、政治家など)として演じられることもありました。

仮面(マスク)

先述した即興劇のキャラクターから、仮面のイメージがあります。

イタリアの数学者フォンタナの通称


ニコロ・フォンタナ・タルタリア(1499年 – 1557年)は、イタリアの数学者で、ルネサンス期に活躍しました。
ガリレオ・ガリレイはニコロの孫弟子にあたります。
ニコロは義務教育を受けたことがありませんでしたが、独自の方法で数学を研究し、3次方程式を解く方法を発見しました。

ニコロは教師として働き、多くの学生を育てました。
代数学や幾何学に関するいくつかの著作を残し、彼の功績は、後の数学者たちに大きな影響を与え、代数学や幾何学の発展に寄与しました。

1512年のカンブレー同盟戦争でフランス軍によって、ニコロの顎と口蓋が切り落とされました。
ニコロは普通には話せなくなり、「タルタリア(どもり)」というニックネームが付けられました。

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関連作品

タルタリヤ(Tartaglia)が、モチーフやシンボルとなった作品を紹介します。

オペラ『仮面舞踏会』

1901年、ピエトロ・マスカーニの『仮面舞踏会』(Le maschere)で、召使いの1人としてタルタリヤが登場します。

オペラ『トゥーランドット』

1917年、フェルッチョ・ブゾーニの『トゥーランドット』(Turandot)で、登場人物の1人として牧師のタルタリヤが登場します。

ゲーム『原神』

『原神(Genshin Impact)』は、miHoYo社が開発したオンラインアクションロールプレイングゲームです。
キャラクターの1人としてタルタリヤが登場します。

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