髪を切る
概要
断髪(だんぱつ)は、髪の毛を切ることを指す。
通常、髪を整えるために行われる美容行為や、髪型の変更、髪のトリミングなどに使われる。
断髪は個人の好みやスタイルに応じて行われることがあり、美容院や床屋で専門のスタイリストによって実施されることが一般的である。
表記:ヘアーカット、断髪、髪の毛を切る、散髪
イメージや象徴
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髪を切ることには、「新たな始まり」「リセット」「成長」「反省」「儀式」などのイメージや象徴的な意味があります。
新たな始まり、変化
髪を切ることは、新たな始まりや変化の象徴とされる。
髪は個人のアイデンティティや外見の一部として捉えられることがあり、髪を切ることで新たな自己表現や心境の変化を象徴することがある。
刷新、リセット
髪を切ることは、過去の束縛から解放される行為として捉えられることもある。
長い髪を切ることで、心身のリセットや新たなエネルギーの流れを創り出すことができると考えられている。
失恋
失恋した女性が、髪を切ることがあります。
これは、「未練を断ち切る」「恋をリセットする」「新たなスタート」などを象徴する行為とされることがある。
成長、成熟
髪を切ることは、成長や成熟を象徴する行為とされる。
特に、人生の節目や重要な変革期において髪を切ることで内面的な成長や進化を示すことがある。
社会的な規範、規則
髪の長さやスタイルには、社会的な規範や規則が存在する場合がある。
髪を切ることは、そのような社会的な規範に適合する行為として捉えられることがある。
禁欲、浄化
古代のヨーロッパやエジプトなど、神に仕える聖職者は髪を切った(剃った)。
頭頂部を剃る修道士は、キリストの茨冠を模している。
髪を切ることは、罪を犯した後に身を清める方法の一つであった。
髪には魔力が宿ると考えられたため、捕虜となった女性は髪を切られた。
反省
髪を短く切る、または坊主頭(スキンヘッド)にすることは、「反省」を象徴する場合がある。
一部の文化では、髪を切ることが罪や過去の行いからの浄化を示す象徴的な行為とされるためであり、個人的な反省や改心の意志を示すために、髪を切ることがある。
喪に服する
服喪の証として髪を切る場合がある。
切った髪を墓標に供える場合もある。
覚悟、決意
髪を切ることは、「覚悟」や「決意」を表すことがある。
長い髪を切ることは、外見的な変化だけでなく、内面的な変化も表すという考え方がある。
髪を切ることで過去を断ち切り、新たなフェーズに進む覚悟を表すこともある。
精神的な浄化、宗教的な儀式
髪を切ることは、一部の宗教や信仰体系において、浄化や宗教的な儀式の一環として行われることがある。
髪を切ることで過去の罪や邪気を払い、新たな始まりを迎えると信じられている。
願掛けや供え物(人身御供)として、髪を切ることもある。
非人
日本の江戸時代において、非人は髷を結うこと(ちょんまげ頭にすること)を禁じられ、ざんぎり頭だった。
スタジオジブリの『もののけ姫』(1997年)では、主人公・アシタカが村を守るためにタタリ神を殺め、死の呪いを受けてしまう。
アシタカは故郷の村を去ることになるが、その際に髪を切っている。
髪を切ることでアシタカは非人となる(もしくは村の人間ではなくなる)ため、後ろで見守る老人たちも悲痛な表情をしてる。
関連作品
断髪が、モチーフやシンボルとなった作品を紹介します。
The Barber(絵画)
ニコラオス・ギジスの作品(1880年)。
19世紀ギリシャで最も重要な画家の一人。
少年の表情と、にこやかな理髪師の表情の対比が魅力的。
断髪女中(小説)
獅子文六の作品を集めた短編集。
戦前から昭和中期までに発表された作品集で、近年再評価されている。
タイトルの『断髪女中』をはじめ、モダンガールがテーマの作品集となっている。
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