「葦」と「パピルス」の違い
葦(ヨシ、アシ)とパピルスは、神話や歴史書などでしばしば混同されることがあります。
このページでは、「葦」と「パピルス」の違いについてまとめます。
目次
「葦」と「パピルス」の違い
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葦 | パピルス | |
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イメージ | ||
生息 | イネ科ヨシ属の多年草。 寒冷地域や温帯地域で見られます。 | カヤツリグサ科の植物。 主にナイル川流域で見られ、湿地に生息します。 |
用途 | 家屋の屋根や船など、建築や工芸品に広く利用されます。 | 主に紙の原料として使用。 パピルス紙は軽くて丈夫で、古代文書や写本の作成に広く利用されました。 |
見た目 | 通常、高い芒状の穂を持ち、風に揺れやすい姿勢が特徴。 葦の葉は幅広く、直線的な形状をしています。 | 高く直立した茎を持ち、上部に花序があります。 葉は細長く、茎の上部に集まります。 |
葦は「ペン」、パピルスは「紙」
葦とパピルスを区別する有名な例で、「葦ペン」と「パピルス紙」があります。
葦ペンは、葦の茎を切って削って作られるペンで、長い歴史を持ちます。
古代エジプト時代では粘土版やパピルス紙へ文字を書くため用いられ、新約聖書が書かれた時代でも、最も一般的な筆記用具でした。
パピルス紙も同じく古代エジプトが起源とされています。
パピルスは「紙(paper)」や「聖書(Bible)」の語源にもなりました。
葦は「ペン」、パピルスは「紙」のイメージで覚えておくと分かりやすいかもしれません。
まとめ
葦は湿地帯で見られる多年草で、建築や工芸に使用される一方、パピルスはエジプトのナイル川周辺に生息し、古代文明で書物や文書の素材として広く使われていました。